毎年恒例震災記念の日です。今年で14年目になりました。
あの日の体験は去年に書いたので、今年はちょっとだけ違う話を書いてみようか。
当時の粂井さんちには1匹の金魚がいた。いわゆる小赤という種類で、金魚すくいで連れて帰ってきたんだっけかな。
震災のあった後、「この地震じゃ金魚鉢が割れてたり倒れて水がなくなって干からびてたりで生きてないかもなー」と思いながら家に帰ったところ、水位が半分以下になった金魚鉢の中で「おい! 水ねえんだけど!」と怒った金魚がこちらを見ていた。
「生きてたんだ!?」と言うと「そう、周りはびちょびちょになってたけどなんとか生きてた」と親は答えた。引き上げてひとまず洗面台に金魚鉢ごと避難させたそう。いや水も足してやってくれよ。
当時、この金魚の水換えに使うのに人間用のペットボトル飲料の天然水系の備蓄がたくさんあったので、「お前の分の水ちょっと分けてもらうけど堪忍ね」と謝りながら一緒に生きてきた。金魚を飼っていなかったら家に非常用の水なんてなかっただろう、と今でも思う。
この金魚も、残念ながら震災から半年後に寿命で亡くなってしまったが、「あの時人間を助けてくれてありがとうね」と感謝しながら庭の土に埋めた。
それ以来、魚系のペットは飼っていないのだが、今でも家に常に備蓄水があるように心掛けている。